住宅ローン

住宅ローン、変動と固定どっちがいい?FPが教える金利タイプの選び方

2025年12月7日

「変動金利と固定金利、どっちを選べばいいの?」

住宅ローンを組む際、多くの方が悩むポイントです。「変動の方が金利が低いからお得?」「固定の方が安心?」――実は、正解は人によって違います。

この記事では、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、変動金利・固定金利それぞれのメリット・デメリット、そしてあなたに合った金利タイプの選び方を解説します。

この記事でわかること

変動金利と固定金利の基本

まず、変動金利と固定金利の違いを簡単に整理しましょう。

項目 変動金利 固定金利
金利 低め(0.5〜0.8%程度) 高め(1.5〜2.0%程度)
金利の変動 半年ごとに見直し 借入期間中ずっと固定
毎月の返済額 変わる可能性あり ずっと同じ
総返済額 金利次第で変動 最初から確定

※金利は2025年12月時点の目安です。金融機関によって異なります。

「固定期間選択型」もある

実は、変動と固定の中間に「固定期間選択型」というタイプもあります。

  • 10年固定:最初の10年間は金利固定、その後は変動か再度固定を選択
  • 5年固定:最初の5年間は金利固定
  • 3年固定:最初の3年間は金利固定

固定期間が短いほど金利は低く、長いほど高くなります。

変動金利のメリット・デメリット

変動金利のメリット

  • 金利が低い:固定金利より1%以上低いことも
  • 毎月の返済額が少ない:家計に余裕ができる
  • 総返済額が少なくなる可能性:金利が上がらなければお得

変動金利のデメリット

  • 金利上昇リスク:金利が上がると返済額が増える
  • 将来の返済額が読めない:家計の計画が立てにくい
  • 精神的な不安:「金利が上がったらどうしよう」という心配

変動金利の「5年ルール」と「125%ルール」

変動金利には、急激な返済額の上昇を防ぐルールがあります。

ルール 内容
5年ルール 金利が変わっても、毎月の返済額は5年間変わらない
125%ルール 返済額が上がる場合でも、前回の125%までが上限

ただし、これは「返済額」の話。金利が上がれば、返済額のうち「利息」の割合が増え、「元金」の返済が遅れます。最終的に、返済期間が延びたり、最後にまとまった金額を請求されることもあるので注意が必要です。

固定金利のメリット・デメリット

固定金利のメリット

  • 返済額がずっと同じ:家計の計画が立てやすい
  • 金利上昇の影響を受けない:将来の不安がない
  • 精神的な安心感:「いくら返せばいい」が明確

固定金利のデメリット

  • 金利が高い:変動金利より1%以上高いことも
  • 毎月の返済額が多い:家計の負担が大きい
  • 金利が下がっても恩恵なし:高い金利のまま払い続ける

代表的な全期間固定金利「フラット35」

全期間固定金利の代表が「フラット35」です。

  • 住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供
  • 最長35年間、金利が変わらない
  • 保証料が不要(一般的な住宅ローンでは数十万円かかる)
  • 繰上返済手数料が無料

「とにかく安心したい」「返済計画を確定させたい」という方に向いています。

2025年の金利動向と今後の見通し

「今後、金利は上がるの?下がるの?」――これは誰にも正確には予測できませんが、現状を整理しておきましょう。

2024年〜2025年の動き

  • 2024年3月:日銀がマイナス金利政策を解除
  • 2024年7月:日銀が追加利上げ(政策金利0.25%に)
  • 2025年1月:日銀が再度利上げ(政策金利0.5%に)

約17年ぶりの利上げにより、変動金利も上昇傾向にあります。

今後の見通し

📊 専門家の見方

  • 緩やかな利上げが続く可能性が高い
  • ただし、急激な上昇は考えにくい
  • 物価上昇率2%の達成状況次第

重要なのは、「金利が上がるかどうか」より「上がった時に対応できるか」です。

あなたに合った金利タイプの選び方

では、結局どちらを選べばいいのか?FPの視点から、タイプ別におすすめを紹介します。

変動金利が向いている人

  • ✓ 収入に余裕がある(金利上昇に対応できる)
  • ✓ 共働きで世帯収入が安定している
  • ✓ 繰上返済を積極的にする予定
  • ✓ 借入期間が短い(15年以下)
  • ✓ 金利動向をこまめにチェックできる

固定金利が向いている人

  • ✓ 毎月の返済額を確定させたい
  • ✓ 子どもの教育費など、将来の支出が多い
  • ✓ 収入が大きく増える見込みがない
  • ✓ 借入期間が長い(25年以上)
  • ✓ 金利の変動に一喜一憂したくない

FPとしての本音

正直に言うと、「どちらが得か」は誰にもわかりません。

大切なのは、「金利が上がっても返済を続けられるか」をシミュレーションしておくこと。

変動金利を選ぶ場合は、「金利が2%になっても大丈夫か」を必ず確認してください。

FPが教える「後悔しない」住宅ローンの組み方

最後に、金利タイプを選ぶ前に考えてほしい3つのポイントをお伝えします。

①「借りられる額」ではなく「返せる額」で考える

銀行は年収の7〜8倍まで貸してくれることもありますが、それが「返せる額」とは限りません。

目安:年収の5倍以内、返済負担率25%以下が安心ラインです。

② 金利だけでなく「総額」で比較する

金利が低くても、事務手数料や保証料が高ければ総額は変わりません。

比較項目 チェックポイント
金利 表面金利だけでなく「実質金利」も確認
事務手数料 定額型(数万円)か定率型(借入額の2%など)
保証料 一括前払いか金利上乗せか
団信 がん保障など特約の有無と費用

③ ライフプラン全体で考える

住宅ローンは「家のための借金」ですが、人生は家だけではありません。

  • 子どもの教育費は足りる?
  • 車の買い替えは?
  • 老後資金は大丈夫?
  • もし収入が減ったら?

FPに相談すると、住宅ローンだけでなく「人生全体のお金の計画」を一緒に考えられます。

まとめ

  1. 変動金利:金利は低いが、上昇リスクあり
  2. 固定金利:金利は高いが、安心感がある
  3. 正解は人によって違う:収入、家族構成、性格による
  4. 大切なのはシミュレーション:金利が上がっても返せるか確認
  5. FPに相談すると、ライフプラン全体で判断できる

⚠️ 住宅ローンは「借りる前」が大事!

契約してからでは変更が難しいことも。

「変動と固定、自分にはどっちが合う?」「今の年収で、いくらまで借りて大丈夫?」

早めのご相談をおすすめします。

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